2025-03-20(木) 13:14:57

「かつてシネシティ広場にあったDJイベントのこと」

こんにちは、spacetimeです。
普段はアニメ見たりPCいじったり変なところでイベント打ったりハードオフに足げく通ったりたまにDJしたりしながら過ごしています。

今回の話題は、2025/3/29(土)、新宿歌舞伎町シネシティ広場で開催されるアニソンディスコさん主催の「The アニクラ」についてとなります。
ありがたいことに、出演者の1人として名前を挙げて頂きました。

開催に向けたクラウドファンディングに関するページがこちら。
もし、よろしければご支援頂けるとこれほどうれしいことはありません。

アニソンディスコ in 歌舞伎町~THE アニクラ~ を応援したい!


せっかくなので、今回はかつて新宿歌舞伎町シネシティ広場で開催されていたイベントの話をします。
おそらく今回オファーを頂いたこともそのイベントに関係するからだと思っています。
最近は現場でお伺いすると「2020年以降からDJを始めた」「クラブに通い始めた」という方も多く、この機会に残しておくのも良いのかなあと考えたことがこの記事を書いた大きな理由です。

■Re:animation
Re:animation(リアニメーション)は、2010年末から2019年まで開催されたいた「超都市型屋外音楽イベント」です。
自分は、そのイベントに2010年から2019年までResident DJとして参画していました。

なんとWikipediaに項目もあります。
https://ja.wikipedia.org/wiki/Re:animation

X(当時はTwitter)のアカウントもまだありますね。
https://x.com/reanimationjp

公式サイトも一応残っていました
https://reanimation.jp/

なんと一部開催については動画の記録も上がっていたりします。
https://vimeo.com/channels/reanimationjp

公式?として挙がっている記事としては、このあたりが画像も多くてわかりやすそうです。
https://kai-you.net/article/10036

このイベントは、もともと『あるアニメ』のファンコミュニティが起点となっており、そのイベントがひと区切りついた2010年に始まりました。
どういう経緯かわかりませんが、何故か主催から「シネシティ広場で無料DJイベントをやろう!」という話が飛び出して、あれよあれよという間に当日を迎えたことを覚えています。
最終的には「アニソン系」となっていますが、スタート時点ではテクノを中心としたクラブミュージックとアニソンの両面を押し出したオールジャンルイベントでした。
いわゆる、「クラブミュージックも好きなアニメファン層」に焦点を当てたイベントであった、と自分は思っています。

どうなるのか全く想像もつかなかった第1回、入場無料ということも相まって現地は想像を超えたものになっていました。



(第1回でわたくしがプレイしている様子。)

Ustream(懐かしいですね)での同時配信も、最大2200人が視聴していたとのこと。

クラブミュージック進行の中で突然アニソンをかけるズルい人枠なのに何故かトリを任されていたのですが、これだけの人の前でDJを行ったことは現在に至るまで得難い経験として生きています。

そして『超都市型屋外音楽イベント』と呼ばれたRe:animation。
第1回の盛況を受けて継続開催される運びとなりました。

第4回まではシネシティ広場、第5回からは中野の駅前広場、第9回で一度シネシティ広場に戻り、2017年の第10回以降は組織の法人化も伴ってイベントの拡大化と郊外への進出、今は無き新木場ageHaでの開催という経緯を辿ります。
第1回では簡易テントだったステージも、回を重ねると立派なトラスステージになりました。
初回1000人弱だった参加者も、数千人を数える規模になりました。
著名なアーティストさんも多数参加いただきました。

そして自分は、回数を重ねるごとにイベントが目まぐるしく変容する様を一番近いところで見ていました。
開催遍歴などは、上記Wikipediaのサイトで確認頂けます。

 


(中野開催の様子。公式サイトにあった画像をいただきました。)

 

ナンバリング以外にもRe:animationの名を冠した様々な企画イベントが開催され、その多くに参加しました。
おそらく個人で活動していただけでは体験できなかったであろう経験を多くさせて頂き、本当に感謝しています。

自分はというと、2018年のRe:animation12まではDJ/スタッフとして参加していました。
スタッフ業は主に「ステージ担当」で、参加するDJさんの環境作りやアテンドが主な内容です。
この担当が全国様々なDJさんとの交流の機会となり、アニソンディスコさんもその出会いのひとつとなります。

2019年は法人化という波を受けて巨大化したイベントを個人で受け止めきることが難しく、スタッフ業は辞退させて頂きDJに専念しました。
そして紆余曲折を経て2019年末にイベントを「卒業」、その後まったく想像していない疫病により法人/イベントそのものが無くなり…
となりました。

2019年に「卒業」した際の「お気持ち表明」はこちらの記事で記載しています。
この記事よりも当時の本音に近いことが書いてあります。

https://dropouters.com/spacetime/?p=971

※人生で一度は言ってみたかったセリフ

 

一番記憶に残るリアニは、と聞かれたらやっぱり第1回ですね。
どの回にも素晴らしいシーンがあり記憶に残るものではありましたが、初期衝動とシネシティを埋め尽くしたオーディエンスの衝撃は生涯忘れることがないでしょう。

自分にとって、一番記憶に残っているのは第1回のLZDさん→watさんの流れなんですよね。
アニソンの記憶ではなく、クラブミュージックの記憶だったりするのです。

※上記の流れは第1回の動画、1時間20分くらいからのシーン

自分でやった色々は、そのすべてが必死だったのでよく覚えていません。

仕方のないことですが一番最初が最も身内感があって、チームの力により手の届くギリギリのところで夢を掴んだような感覚があったというのが正直なところです。
これは全くもって自分の至らないところがすべての原因なのですが、10回目くらいからは規模拡大に伴って自分の手が届かないところに行ってしまっている、それに追いついていくことが難しかった、という思いもありました。

もちろんこの規模かつ10年という期間を開催していたイベントなので、色々なことがありました。
良かったことはもちろん様々なトラブルもあり、当日の光景を実現するために数多くのことを乗り越えてきたなあというのが5年を経た今の感想です。
嬉しいことも、憤りを感じたことも、ありがたかった話も、申し訳ないと思った話も、それはもういろいろありました。

自分にとって、このイベントはちょっと遅れてきた青春みたいな感じのものでした。
関わっていた10年は、常に頭のどこかでリアニのことを考えていたような気がします。

うれしかったことと言えば、大きなイベントかつ屋外入場無料ということもあり、このイベントを見てクラブに通うようになった、DJを始めたという方が多くいらっしゃったことですね。
自分たちのやっていることを、何らかの形で残すことができたというのは何より喜ばしいものです。

■クラウドファンディング
入場無料イベントとして開催するために実施していたのが、今回の「The アニクラ」でも採用されているクラウドファンディングでした。
当時はまだあまり根付いていない文化でしたが、「開催してほしい人がお金を出し合って入場無料イベントを実現する」というスタンスでしばらく実施していたと記憶しています。
(途中何度か有料チケット販売もありました)

このクラウドファンディングというのがまた大変で、リターンの作成とお届けに苦心し、目標達成まで関係者は胃の痛い日々を過ごし、公開後は告知に右往左往し、世間からの賛否両論を受け止めつつ…
みたいなことを乗り越えながら進めていました。
決して手軽にお金を頂くものではなく、ある意味チケット販売よりハードな道のりだよな、と個人的には思っています。
(なので自分ではやったことがありません)

今回の「The アニクラ」でも入場無料開催を目指してクラウドファンディングによる挑戦を行っています。
複雑な思いを抱えたあの頃を思い出しますね。

このクラウドファンディング、とにかく主導者のハートの強さがモノを言うと思っています。
リアニの主催も、ありえないほどハートが強かった。
強すぎてだいぶ苦労しましたが。(フォローしておくと、ここ数年めっきり会っていませんが、いい「友人」です)

今回旗を振っている鮫島さんも、これまでの活動経歴から相当なハートの強さを持ってると思っています。
なので、きっとこのクラウドファンディングを完遂することでしょう。
自分も、その熱意と凄さに出演を決めたひとりです。

■そして「The アニクラ」
去年の12月、用事があって新宿に行った際にかつてDJを行った場所を見てきました。
自分にとってリアニはもうずっと過去の話で、さらに時が過ぎて当時の自分でもないわけで、おそらくここでDJをするようなことはもう無いんだろうなあと思いながら写真を撮った記憶があります。

 

その数日後、たまたま「アニソンディスコ GT」さんにお呼び頂き、その場で鮫島さんからシネシティのお話を伺いました。
実は即決でお返事したわけではなく、ちょっと悩んでから、面倒な長文DMを鮫島さんに送り、しかも年始のお忙しいところで鮫島さんにお時間を頂いてオンラインMTGなどを行った上でお受けさせて頂きました。

理由はいくつかあるのですが、一番大きかったのは「自分で本当にいいんですか?」という点。
非常に高いハードルのクラウドファンディングを控え、達成したとしてもこのような思いの詰まった大きなイベントに出演するにはより大きなスター性が必要だと思ったからです。
Re:animationでレジデントをやっていたのももう5年前、コロナ以降すっかりDJの出演も減って「そろそろ潮時なのかな」と心のどこかで思っていた節がありました。
自信の無さというか、ここまでに築いてきたものがこのステージに立つに値するのかどうか?
ということを考えてしまったんですね。
歌舞伎町全域が整備され、街も変わり、以前と比べて会場借用のハードルがはるかに高くなっていることも想像に難くありません。

それでも、やはりあの場所を知る人間としてどうしても必要なピースである、というコメントを頂いてお受けさせて頂きました。
やるからには最善を尽くします。
(その最善のひとつがこの記事になります…)

「どんなふうにやりましょうか」という話もさせて頂いていて、結論から言うと「ちょっと古め」です。
なので、貴重な時間を頂いて少しばかり同窓会ができればと思っています。
そして、できることならあの頃を見ていなかった方々にも何かしらの形で届くように。

当日は入場無料です。
ふらっと、あの懐かしい場所に遊びに来てみませんか。
少し歳は食いましたが、僕は変わらずあの場所にいます。

そんなわけで、新宿歌舞伎町シネシティ広場「The アニクラ」よろしくお願いいたします!!

 


【未承諾広告】
そんな私ですが、変わった場所が好きすぎてその1週間後に奥多摩の廃校を借りてオールナイトのDJイベントを行います。
年イチ開催の三年目で、今回が卒業、最終回となります。
ここでもまた、他でできないような体験をお届けできるかと思いますので、ご興味のある方はぜひご来場ください。

桜逢祭 ~Graduation~

2025/4/5(土) 18:00~
OKUTAMA+(東京都奥多摩町)

■公式サイト
https://ouhousai.com

■前売りサイト(Passmarket)
https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/010n2990ss541.html


 

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