• ◎ 【基板資料】水平同期周波数24khzのアーケードゲーム出力考察

ご無沙汰しております。 k-twoでございます。
今回はちょっとした技術資料として書き置きをば。
基板系の書き置きなので,ちんぷんかんぷんかもしれませんが御了承を。

※以下、画像が非常に多く、リンク先はかなり大きい画像を使っております。


【基板資料】水平同期周波数24khzのアーケードゲーム出力考察 ※Excelで大変アレなカンジですが配線図を追加(09.01.28)

 =映像ソース(アーケード基板)について=
 ゲーム:SEGA SYSTEM 24「ラフ レーサー」
 水平同期周波数:24khz(Wikipedia曰く 24.830khz
 
 
 
 まずはトリプルスキャンのX68ディスプレイ「CU-21HD」より元気なお姿。
 入手したときの記事でも苦労話を語っておりますが、この基板の信号はかなり特殊なディスプレイでないと
 表示することが難しくなってきている基板です。
 
 
 今回は下の写真の「iiyama AS4431D」に色々な方法で出力できるかどうかを試してみます。
 
 
 
 簡単なスペックですが、
 DVI接続・RGB接続・S端子接続・コンポジット接続が可能な17.4インチiiyamaのディスプレイ。
 iiyamaのディスプレイでは結構対応しているらしいPC-98シリーズ解像度にも対応。(ピボット機能あるので縦画面もOK!)
 このPC98の解像度ってのが水平同期24.8khz(640*400)なんだなこれがってコトで
 うまくいけばキレイなRGB信号の映像で液晶モニター入りも夢ではない!…との目論見。
 スキャンコンバーター「TVC-XGA」でのビデオ信号もコンポジットやらS端子で受け取り可能。
 
 
 方法1:まずは直接RGB信号をAS4431Dにぶち込んでみましょう。
 
   <配線図>
 
 
 ということで上の写真のように基板のRGB信号をアレコレつなげて直接流し込んでみるコトに。
 変換コネクタにはRGBホスピスの21pin → 15pin2列(+音声)と、
 後述のスキャンコンバーター「TVC-XGA」付属の2列15pin → 3列15pin RGBケーブルを使っての接続。
 
 
 
 写りましたぜ!( ゚∀゚) 24khz対応は伊達じゃなかった!!
 ※横につぶれているのは液晶ディスプレイが全画面表示になってないだけです
 
 
 
 液晶側では「24khz」と判断されております。
 SYSTEM24の規格(24.8khz)よりは若干低い値で認識してますが、画面はそれほど乱れもないようです。
 
 
 
 細かい文字も非常にキレイに出力されてます。
 画面は若干揺れるコトもたまにありますが、このゲームをやっている上では概ね良好です。
 ちなみに15pin2列を、そのまま3列に変換するコネクタを使用して接続したところ全く映らなかったので
 同じ環境でどうしても映らない場合はその辺も原因があるかもと睨んでみて下さい。

 (おかげさまで一旦完成した文章が大幅手直しになった)
 
 液晶側が「24khz」と認識しているので、iiyamaの98対応ディスプレイに
 SYSTEM24やMODEL2等の24khz信号を投げると、キレイに表示できるかもしれないということが立証されます。
 (iiyamaのディスプレイは最近のディスプレイでもまだPC98対応してくれてたりしますよ)
 
 若干画面が揺れることがあるので、同期分離すれば安定して表示できると思います。
 
 
 
 方法1’:SELECTY21で同期分離した信号を流す
 
   <配線図>
 
 SELECTY 21から接続すると更に安定した状態で表示されます。 逆光で写真が若干見づらいかも。
 
 
 
 方法2:スキャンコンバートされたコンポジ信号を流してみる
 
   <配線図>
 
 ということでスキャンコンバータの「TVC-XGA」の登場です。
 とっくに生産終了しちゃってるんですが、だいぶ前にオークションでゲットしたもの。
 PC-98の640*400解像度に対応しているので、コンポジットからの24khz映像出力が期待できそうです。
 コンポジから信号が出るのなら動画録画も夢じゃないですな!!( ゚∀゚) 画質グダグダだろうけど!!( ゚∀゚)
 上写真のようにスキャンコンバーターの通常の使い道でコンポジ信号を表示させてみます。
 
 
 
 無事に映し出すことには成功。 コンポジでは問題なく表示されます。
 
  
 
 ただし当たり前ではありますがかなりボケボケな映像になります。(参考:ストレート24khz出力時の細かさ)
 右の写真はスキャンコンバーターからの入力信号ですが「640*400」「24khz」で認識されているのが分かります。
 S端子での出力は今回試しませんでしたが、コンポジが出るので多分出るんじゃないかと思います。
 
 ちなみにこのコンバーターはRGB信号を出力することも可能です。
 なので、こんな接続をしてRGB出力しつつ、コンポジ映像を出力することも可能です。
 (接続経路は 基板 → 21pin>15pin → TVC-XGA(RGB IN) → TVC-XGA(RGB OUT) → 液晶ディスプレイ)
 
 
 <まとめ>
  ・直接でもiiyamaのPC98対応が24khz信号を受け取ってくれる。同期分離すると更に安定。
  ・TVC-XGAでの24khzスキャンコンバートはコンポジにて出力できることを確認
  ・なによりラフレーサーがまだちゃんと生きていることを確認(超重要)
 
 ぶっちゃけ電源入れるたびに「死んだか!? もしかして…」とビクビクすること必至なので
 ホントに心臓に悪い基板ですよこいつぁー。(苦労話はコッチにて)

つーことで、わからない人にはホントにちんぷんかんぷんな話題でした。


COMMENTS
    ケロ作

    SEGAのMODEL2基板をNECのPC-TVシリーズに繋ぐのにとても参考になりました。

    情報ありがとうございます。

    解像度が640×400に固定されてしまう為、横長になるのは仕方ありませんね。

    各種コンバータを噛まし試してみましたが、映像が不安定になってしまいました。

    24KHZの基板を31KHZのVGA(640×480)に変換する中国製のコンバータ基板がヤフオクにたまに出ています。興味深いですね。

    k-two

    お役に立てたようで何よりでございます!
    MODEL2でも出力できるとはナイスな情報ありがとうございます!
    実はこの記事を書いた後にVATさんの日記で「サイバリオンも24khzだけどコッチは無理」
    という情報も頂いていたりします。 同じ24khzでも基板によって癖が違うみたいですね。

    24 -> 31への変換はヤフオクで見かけます。 興味深いですがなかなか手を出すのも難しいところで…。

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